平成27年3月14日 第40回日本臨床細胞学会広島県支部総会が、広島大学医学部広仁会館で開催されました。
一般演題9題の発表後、休憩を挟んで総会が執り行われました。庶務報告に続き、新たに認定試験に合格された細胞検査士4名の方が紹介されました。昨年度の会計監査報告に続き、細胞診専門医会及び細胞検査士会の報告がありました。
協議事項について
・ 当会の名称が「広島県臨床細胞学会」と改称することが承認された。
・ 役員改選では、10年間に渡り務められた永井宣隆 支部長が辞任されました。今後は、広島大学病院病理診断科 有廣光司 教授が引き継がれます。また会計監査の加太 武 氏が辞任され、新たに橋口正大 氏が就任されます。
・ 医学中央雑誌より日本臨床細胞学会広島県支部会誌の論文利用の依頼があり、掲載されることが報告された。
http://www.jamas.or.jp/index.html
・広島県臨床細胞学会の一般法人化への提案があり、今後検討するととなった。
続いてスライドカンファレンス2題が行われました。
写真は
日本臨床細胞学会広島県支部HPに掲載しています。
<肺腫瘍>
投票による回答は、硬化性血管腫、Carcinoid、AAH
答えは→→→ 「Papillary adenoma」
<皮膚腫瘤>
投票による回答は、血管肉腫、葉状腫瘍、sarcoma
答えは→→→ 「続発性血管肉腫」
皆様の回答はいかかでしたでしょうか !?
特別講演は、社会医療法人製鉄記念八幡病院 下釜達朗先生の「泌尿器細胞診の新報告様式について」の講演がありました。
日本臨床細胞学会泌尿器細胞診の報告様式に関するワーキンググループ(WG)で作成された報告書を
Paris system group のものと比較し、解説していただきました。高異型度尿路上皮癌(HGUC)の検出であることがわかりました。
報告様式変更のため新基準の検討では、348症例を複数人で鏡検した際は、大変苦労されたそうです。異型判定するにあたり有用な所見は、①核突出 ②核偏在 の有用性について前向き研究での検証が必要であると報告されました。
途中、プロジェクターのトラブルにより時間が押す中、ユーモラスに簡潔にわかりやすく解説していただきました。
講演内容は、来年発刊されます新しい広島県臨床細胞学会会誌に掲載される予定です。
どうぞご期待ください。
文責:杉山佳代・小川勝成